モイゼルト軟膏について

こんにちは。白鳥皮フ科クリニック、院長の林です。

まもなくアトピー性皮膚炎に新しいモイゼルト軟膏という外用薬が出ます。

今、生物学的製剤は注射のデュピクセント、内服薬のオルミエント、リンヴォック、サイバインコ、外用薬のコレクチム軟膏とありますが、オテズラ錠の外用バージョンのモイゼルト軟膏が2つ目の塗り薬として登場します。
2歳~15歳はモイゼルト軟膏小児用、 15歳以上は大人用で1日2回使用します。
分子の安定性が難しい薬で単独での使用が好ましいと思われます。保湿剤との併用は可能です。
1週間後から効果が認められ、1ヵ月かけて効果は上がってきます。これはコレクチム軟膏と同じです。
副作用は、色素沈着が1.1%、その他にはニキビやかぶれがあります。

最初に出たコレクチム軟膏の話をしますと、当院では出来る限りステロイド剤とタクロリムス軟膏どちらかとの顔でのハーフテスト(顔に右と左の半分づつ1ヵ月塗ってもらい、どちらがいいかを患者さんに判定してもらう)を行っています。
結果はタクロリムス軟膏の方が少し上で、ステロイド剤のⅣ群(顔に塗るランク)とコレクチム軟膏が同じくらいです。
コレクチム軟膏はⅡ群、Ⅲ群のステロイドにとって代わるのは難しいので、顔と首に使用するか、体の良くなった時にコントロールする外用薬として使うにはいいのかもしれません。
※ちなみに、ステロイドはⅠ~Ⅴ群まであって、Ⅰ群が一番強くてⅤ群が弱く、大まかにいうと大人で体がⅢ群、ひどい時はⅡ群、顔がⅣ群の使用です。
モイゼルト軟膏はプロトピック軟膏より効果が上という報告もあるため、実際どのくらいの強さになるか期待はしています。

今回のモイゼルト軟膏の特徴は、タクロリムス軟膏とコレクチム軟膏が顔に優位に効き、体に効きが悪いのに対し、顔と体のどちらにも効果を発揮するという点です。ぜひ本当かどうか体で色々なランクのステロイド剤とのハーフテストをやってみたいと思います。

欠点は値段が高いかな。たぶんコレクチム軟膏と同じくらいの設定になると思われます。
コレクチム軟膏1本720円で3割負担で220円です。
モイゼルト軟膏もコレクチム軟膏も1日2本まで塗れて1回の処方の最大量は2週間分なので、3割負担で6160円くらいになります。

また使用結果が良ければ報告しますね。