アトピー性皮膚炎の新規内服(リンヴォック、サイバインコ、オルミエント)について

こんにちは。白鳥皮フ科クリニック、院長の林です。

アトピー性皮膚炎の生物学的製剤はデュピクセントの注射がありますが、リンヴォック、サイバインコ、オルミエントの3種類の内服が出ました。
その違いをちょっと解説してみましょう。

ジャックⅠというところにいかにより多く作用してアトピー性皮膚炎に効かせるかと考えると、
リンヴォック、サイバインコ > オルミエント となります。

実際の効果の違いをデータから調べてみましょう。
内服とステロイド外用を併用して、内服4か月の時点で最初の皮膚症状より90%改善した人を比較して表にしてみました。それぞれ1日投与量と改善度です。

 

 

こうしてみるとリンヴォックが一番効果が高いのがわかりますね。

ではデュピクセントと比べたらどうかというと、
リンヴォック30㎎ではデュピクセントより効果が高く、
サイバインコ100㎎ではデュピクセントと同等、200㎎ではデュピクセントより効果が高くなります。

副作用でいうとデュピクセントは処方開始3年目になりましたが大きな副作用もなく、オルミエントは他の疾患で使用経験が多いので沢山使われているという安全面のメリットがあります。
それぞれでは、リンヴォックはニキビや帯状疱疹。
サイバインコは吐き気や上気道感染、帯状疱疹。
オルミエントは上気道感染や帯状疱疹があります。

デュピクセントは使用しているとそのうちに体が抵抗力を持ってしまい、使い方がよくないと効きにくくなることがありますが、内服はそれがないのが良い点です。

では、デュピクセントにしろ3種の内服にしろ、やめたらどうなるのか?という疑問が出てきます。データを見てみましょう。
リンヴォックを4か月使用してやめた場合、その後1か月~4か月の間に皮膚症状の50%以上ぶり返した人は、1日投与量30㎎だと68%、15㎎で90%です。
サイバインコを3ヶ月使用してやめた場合、1か月後60%、10か月で80%の人が再発します。
また再び投与すると4か月で90%の人が再び良くなっています。デュピクセントもやめたら再発します。
このことから、すべてが一度使い出したら基本ずっと使っていかなければいけないと考えられます。
もちろん根本的にアトピー性皮膚炎を治しているわけではないのですが、ステロイドでコントロール不良の重症の方には本当に良い薬だと思います。

あくまで私見ですが、リンヴォックやサイバインコが症例を積み重ねデータ通り大きな副作用が出ないことが確認できれば、子どもにも内服の方が使いやすいので、最終的にはリンヴォック、サイバインコあたりが主流になってくるのではないかと考えています。

当院では現在、生物学的製剤は提携病院との連携でやらせてもらっています。
当院で6か月間ステロイド外用を使用して、それでもコントロール不良の場合、提携病院にて検査及び処方という流れになります。
また質問などありましたら、気軽に診察時に聞いてくださいね🧑‍⚕️