🏥アトピーの注射💉デュピクセントについてⅡ

 

 

名古屋市熱田区にある白鳥皮フ科クリニック院長の林です。

5月に入り爽やかな日が続いています。新緑がとても綺麗です。そんな中、アトピー性皮膚炎の注射デュピクセントの市販直後調査の研究会に東京へ行ってきました。

デュピクセント発売1年となりいろいろな意見が出されました。市販後直後調査は、少人数でされているときと違い、急激にたくさんの人が使用を始めて思わね副作用がでたとき、速やかに副作用について患者さまに知ってもらうことが目的です。

 💡 例1.1回目に注射を打ったときにアナフラキシーショックが報告されました。

 💡 例2.基本、眼の副作用が多く結膜炎(感染症)、眼瞼炎、アレルギー性結膜炎など、その他は頭痛、注射部位の痛みや倦怠感などがありました。

アトピーは、ここ10年で2倍に人数が増加しています。20~30代のアトピーが増加し、30~50代のアトピーが治らなくなってきている傾向にあります。ステロイドを塗っても効かない症例にデュピクセントが登場しました。このような生物学的製剤が一斉にいろいろな病気に投与されています。生物学的製剤は比較的抗体ができやすく、使用していると効かなくなるのですが、デュピクセントについてはいまのところ、明らかな中和抗体は認められなかったようです。

デュピクセントのいいところは痒みがとれるところです。最大の強みといってもいいでしょう。早い人で3時間、約1か月くらいで痒みが減ってきます。抗体ができないということになると、ベストな使い方は、基本ずっと打ち続けるということになります。

まず4ヶ月使用し、ここで効果判定をします。この効果判定は、効かない人が止めるためのものです。そのあと継続するか相談します。よく効く人は5人中2人です。そのまま使用して6ヶ月いい状態を維持できたら、一度止めてみるか、続けるかを再検討します。調子がよくなった時点で3週間おき、さらにいいなら4週間おきの投与、間隔を空けることも考えてもよいと思われます。

デュピクセントを投与してからの注意点は、何点かあります。

 💡 1つは、よくなると外用薬をさぼりがちになることです。データからするとステロイドの外用薬をきちんと塗っていた方が治療効果が上がることがわかっています。

 💡 2つ目は、眼の副作用が多いので、眼がおかしいなと思ったら、眼科を受診すること。

 💡 3つ目は、喘息もよくなるので吸入をさぼると重症の発作をおこすことがあるとのこと、などです。

今月より自己注射が認められていますが、メリットは年収が770万円以下、370万円以下で高額医療費制度の対象となります。ただ投与間隔が3週間、4週間とあいた人は対象から外れるので注意が必要です。

デュピクセントは患者と医師でよく話し合って使用するクスリです。単純に打てばよいということではないことを念頭においていただけるとよいと思われます。

デュピクセントについてはこちらもご覧ください